• HOME
  • 経営
  • 個人事業主の相談窓口の選び方は?実は特有の事情への配慮が必要!

個人事業主の相談窓口の選び方

個人事業主も様々な悩みを抱えています。この為、相談窓口(相談相手)を探している個人事業主は多くいらっしゃいます。

しかし、個人事業主が相談窓口を探す場合、一般企業の経営者が相談窓口を探す場合とは異なる注意点があります。

この記事では、「個人事業主の相談窓口の選び方」について解説します。また、相談窓口を探す上で知っておくべき内容として、「個人事業主に特有の事情」についても説明を行います。

個人事業主が相談窓口を探す上で知っておくべきこと

個人事業主からの相談を受ける相談窓口には、一般企業向けとは異なるスキルが必要となります。なぜならば、個人事業主からの相談に適切に対応する為には、「個人事業主に特有の事情」について理解している必要があるからです。

そして、個人事業主からの相談に対応する事は、「大きな企業の経営者からの相談に対応するよりも難しい」という面すらあります。

ですから、個人事業主の方が相談窓口を探す事は、決して容易ではないのです。相談窓口を探している個人事業主の方は、「一般企業からの相談を受けている相談窓口であれば、個人事業主の相談も受けられるだろう」とは考えないようにして下さい。

相談窓口を探されている個人事業主の方は、この記事で説明している内容を十分に理解した上で、相談窓口を探すようにして下さい。

個人事業主の相談に特有の4つのポイント

個人事業主からの相談には、次のような点で一般企業(法人)の経営者からの相談とは異なるポイントがあります。

個人事業主の相談内容は本質が異なる

まず、同じテーマであっても、法人の経営者と個人事業主では、相談の本質が大きく異なる事が良くあります。

特に、個人事業主の「事業の悩み」は「個人的な問題」と繋がっており、両方を解決する必要のある場合がほとんどである事には注意が必要です。

例えば、「売上」や「赤字」について相談される個人事業主の方は多いのですが、その相談の本質は、「お金がもっと貯まるようにしたい(老後資金の確保)」といった内容である事が多いのです。

そして、解決すべき問題の本質を見間違うと、対策の為のアプローチも間違ってしまいます。

ですから、相談を受けた側が、相談の本質を見抜けないと、「個人事業主は満足のいく相談結果が得られない」という事になります。

逆に言えば、個人事業主は、「そのような点について十分に理解し、また、経験を積んでいる相談窓口を探すべき」という事になります。

家計と事業が分離していない

また、個人事業主の事業は、家庭(家計)との線引きが曖昧です。

例えば、「自宅や家族の費用の一部を事業で負担する」といった処理は、個人事業主の経理においては当たり前のように行われています。

この為、「家計との関係」に適切に配慮出来ないと、「個人事業主の事業についての分析や対策」を適切に行う事は出来ません。

また、「個人事業主の事業の税金」と「個人事業主の個人の税金」を分離させる事は不可能です。この為、「個人の税金」についての知識がないと、個人事業主の「税引後利益」や「資金繰り」についての検討を行う事は出来ません。

この為、個人事業主向けの分析や対策にあたっては、法人向けとは異なるスキルが必要となるのです。

個人事業主が相談相手を探す場合には、そのようなスキルを持っている相手を探す必要があります。

個人事業主に特有の勘定科目や費用への理解が必要

そして、同じような経理処理が行われているように見えても、個人事業主の決算は法人とは大きく異なります。

例えば、「事業主貸」や「事業主借」、「元入金」といった勘定科目は個人事業主に特有のものであり、法人向けの決算には出てきません。

しかし、これらの勘定科目は個人事業主の決算においては非常に重要であり、個人事業主からの相談に対応する上では、十分な理解が必要となります。

また、法人向けの相談では扱う事の少ない、「個人事業主に特有の支出先(制度)」もあります。

例えば、「中小機構の小規模企業共済」や「国民年金基金」は、多くの個人事業主が利用しています。しかし、これらの制度は主に個人事業主向けであり、一般の保険商品とは異なる特徴があります。この為、個人事業主の事業に関する検討を行う際には、そのようなポイントについての理解も必要となります。

個人事業主の相談窓口を探す場合には、これらの個人事業主特有の項目についても十分に理解している相手を探す必要があるのです。

財務や経理の水準への理解が必要

更に、相談を受ける側にとって、「法人からは簡単に手に入る情報が、個人事業主から手に入れるのは難しい」というケースが多い事も知っておいて頂きたいと思います。

これは、法人と個人事業主では求められる経理の水準が異なる為、仕方がない面があります。しかし、個人事業主からの相談に慣れていない専門家だと、「入手出来ると思っていた資料が手に入らない」と悩んでしまう事もあるのです。

また、財務資料に載っている数字の意味(精度)が異なる事も良くあります。個人事業主では支払が原則通り行われていないケースが珍しくありませんし、未収や未払といった経過勘定についての処理が甘い事も良くあります。

法人からの相談ばかりを扱っている相談窓口だと、数字から実態を把握するのに苦労するケースすらあるのです。

個人事業主が相談窓口を探す際には、このような「相談を受ける側の事情」にも気をつけて頂きたいと思います。

個人事業主が相談窓口を探す上でのアドバイス

個人事業主の相談相手が満たすべき条件

個人事業主からの相談を受けていると、相談者(個人事業主)の側が、「自分は個人事業主だから、分析や対策も簡単なはず」と誤解されているケースを良く目にします。

しかし、ここまで説明してきた通り、個人事業主の相談窓口では、「個人事業主に特有の事情」に対応する必要があります。この為、「個人事業主の相談に対応する難易度は低い」とは限らないのです。

そして、個人事業主の相談に対応する為の十分な知識を持っている専門家は、決して多くはありません。理由は簡単で、専門家にとって、「法人向けの方が経験を積みやすいから」です。

個人事業主の方が相談窓口を探されている場合には、まず、この記事の内容を良く読んで頂き、「自分が相談する窓口が持っているべき知識やスキル」を見極めた上で、自分に合った専門家を探すようにして下さい。

個人事業主の相談に対応できる専門家の種類

最後に一点、相談するべき「専門家の種類」についても、補足しておきます。

相談をお考えの個人事業主の多くは、相談したい内容が漠然としています。この為、「相談する専門家の種類を決めるのが難しい」と感じている方が多いはずです。

この場合、一つの分野の専門家ではなく、経営全般に詳しい専門家への相談をお勧めします。相談を受けている経験から申し上げても、細かい分野の専門家よりも、幅広く相談に対応できる専門家の方が、個人事業主の相談窓口には向いているように思います。

また、前述の通りですが、個人事業主の悩みを解決する為には、事業の問題だけではなく、個人の問題についても対応する必要があるケースが少なくありません。

そのようなケースに該当する場合には、「経営課題」と「個人の悩み(経営者の悩み)」の両方に対応できるような体制を整えている相談窓口への相談をお勧めします。

例えば、当社の場合には、個人事業主からの相談には、ほとんどのケースで、当社に在籍するファイナンシャルプランナー(FP)が関与して問題解決にあたる事で、両方の問題に対応しています。

事業の専門家だけで検討を進めると、「事業の問題は解決したが、個人の問題について十分に配慮されていなかった」という事がある為です。

相談窓口の選択で悩まれている場合には、当社でも相談を承っております。お気軽にお問い合わせ下さい。

関連記事一覧